Fountainpen, 日興エボナイト 笑暮屋さん

日本橋丸善 世界の万年筆展へ

2022年3月6日、日本橋丸善で開催されている「世界の万年筆展」に足を運んできました。

その日は東京マラソンが開催されていて、日本橋のメイン通りでは多くの市民ランナーが力を振り絞って走っていました。頑張る姿には元気をもらえますね。そのため、いつもと違って路上は横断できないので、私は地下から入店。手帳コーナーを抜けると出迎えてくれたのは、今回のイベントのメインとなるガラスケース。笑暮屋さんでは、日本橋の橋をイメージした大型の筆枕と、日本橋の青空を表した萌芽型の万年筆のセット「橋と空」をリリースしていましたが、既に売り切れていました。丸善さんでは2種類の「万年筆袋」を売り出されていたようですが、こちらも見当たりませんでした。イベントに合わせた商品はどれも魅力がありますよね。

丸善世界の万年筆展エントランスで

1階に上がると例年のスペースに笑暮屋さんが!明るいスペースにガラスケースが長く並び、とてもみやすいですね。

定番のラインアップに加えて、変わった限定素材もちらほらと。
今回見たかった「tan-pen 」がありました!こちら、試筆用のインクが入っています!
tan-penの黒

tan-penの名前の通り、短いペンですが、後ろにキャップをさすと絶妙なサイズに。短さを全然感じません。今回、試筆紙として丸善さんから各種用紙が提供されたそうで、紙のラインアップも魅力的です。この日はバンクペーパーを選んで書く方が多かったようですね。

さて、試筆。こ、これは・・・書き心地が最高〜〜!笑暮屋さんの万年筆は、Twitterでは「笑暮子さん」として登場されている日興エボナイト製造所の社長夫人、佳子さんが調整されているのですが、その腕はもはや最高ですよ!試筆するだけでその滑らかな書き心地に心を癒されてしまいます。

上の試筆用紙の「横浜市」と書いているのが私の筆跡なのですが、インクが紫がかった青で素敵でした。聞いてみたら、色彩雫の「紫式部」ですって。そんなところにも笑暮子さんのセンスを感じます。

tan-penのきみどり

せっかくなので違う色も見せてもらいました。tan-penはヨーロッパタイプのショートサイズのカートリッジが入ります。軸の色合いは全10色で、他の万年筆ラインアップとは違うエボナイトを使って作られています。私も実物を見るのは初めてです。イベントで数本売り出してはすぐ完売してしまうので、なかなか全色見るのは難しいのではないかしら。こちらはきみどり。

小さいものは愛らしい!

可愛い〜〜!!写真で見ると、少しパーリーに見えるのですが、目を近づけてよーく見ると、黒いエボナイトの細かい粒子がそのように見せているんです。黒エボナイトと色エボナイトの絶妙な混ざり加減がそう見せているんですよね〜。

その日、接客を担当してくれたのは笑暮屋の若き社員さんでしたが、tan-penのアイデアから設計、製造まで担当されたそうで、思いをお聞きすることができました!最初にこだわったのはサイズ感で、他のラインアップにない太さで、大中小の小では細すぎるお客様にも手にしっくりくる軸を目指したそうです。実際持ってみると本当に手に馴染みます。エボナイトは全般的にとても軽い素材だと私は思うのですが、キャップを後ろにつけるとちょうど良い!
二つ前の写真を見ていただくとわかると思うのですが、首軸のカーブが中指に優しくフィットして、使い心地にこだわって作られたペンというのが分かります。

手から離したくない、買って帰りたい魅力的なペンです。どこかレトロでクラシックな雰囲気もあって、新しいけど懐かしいです。美しい!愛らしい!そして、書き味は最高ですよ。税込で34,320円。イベントで見かけたら、ぜひ試筆してみてくださいね。

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